ライブ配信で投げ銭をもらえるようになり、副業により生活が少し楽になってきたなと感じる方もいるでしょう。その一方で、副業が会社にバレないか不安を抱く方も少なくありません。

実は、ライブ配信の副業は何も対策をしなければ、会社にバレる可能性があります。ただし、事前に正しい知識を持ち、適切な対応を取っていればリスクを下げることも可能です。

本記事では、ライブ配信の副業が会社に知られてしまう代表的な原因を整理します。「なぜバレるのか」「どこで情報が伝わるのか」という仕組みをわかりやすく解説するので、ぜひ参考にしてください。

ライブ配信の副業が会社にバレる4つの原因

ライブ配信を副業として行っている人が会社に知られてしまう、代表的な原因を4つに分けて解説します。

1. 住民税の金額の増加

ライブ配信による副業収入が会社にバレる最大の原因として挙げられるのが、住民税の金額の変化です。

副業で収入が増えると、その分だけ住民税額も増加します。しかし、会社が把握しているのはあくまで本業の給与額のみです。そのため、給与に対して住民税が高いという不自然な状態に経理や人事担当者が違和感を覚え、副業を疑われるきっかけになります。

特に、ライブ配信は投げ銭によって収入が急に伸びるケースも多く、本人の自覚以上に住民税が増えることがあります。「少額だから大丈夫」と思っていても、年間で見ると影響が出ることもあるため注意が必要です。

2. 本業での業務パフォーマンスの低下

税金とは別に多いのが、日常の働き方の変化から副業が疑われるケースです。

夜間や深夜に配信する人は多く、配信時間が長くなるほど睡眠不足に陥りやすくなります。その結果、朝の遅刻が増えたり、日中の集中力が落ちてミスが目立ったりすると、上司や同僚から「様子がおかしい」「何かやっているのではないか」と勘ぐられる原因になります。

直接「副業しているの?」と聞かれなくても、違和感の積み重ねから、調査や詮索につながるかもしれません。繁忙期や重要な業務を任されている立場の場合、パフォーマンス低下は評価や信頼にも影響することを心得ておきましょう。

副業そのものが問題でなくても、「本業に支障が出ている」と判断されると、結果的に副業が発覚するリスクが高まる点は見逃せません。

3. 顔出し配信やSNSでの身バレ

ライブ配信の副業が会社にバレる原因として、とくに増えているのがインターネット上での身バレです。

顔出し配信をしている場合、たまたま視聴した知人や同僚、あるいはその知人を通じて本人だと特定されてしまうケースがあります。また、顔を出していなくても、配信アプリとSNSアカウントを連携していると、投稿内容やフォロワーのつながりから身元が推測されることがあります。

さらに、配信中の何気ない発言にも注意が必要です。たとえば「通勤時間」「勤務地のエリア」「業界特有の話題」など、視聴者が情報を組み合わせて特定に至るケースも少なくありません。

ネット上に出た情報は完全に消すことが難しく、思わぬ形で関係者の目に触れる可能性があります。

4. 同僚や知人からの口外

もっとも原始的でありながら、実際によくある原因が身近な人からの口外です。

信頼している友人や家族に「実はライブ配信で副業している」と話した内容が意図せず第三者に伝わり、最終的に会社関係者の耳に入るケースは珍しくありません。

また、職場での何気ない雑談も油断できません。「最近ちょっと収入が増えて」「夜に配信やっててさ」といった軽い発言が、噂として広がることもあります。本人に悪気がなくても、周囲が興味本位で話を広げてしまうこともあるため、完全にコントロールするのは難しいのが実情です。

副業が禁止または制限されている会社の場合、噂話であっても調査やヒアリングの対象になることがあります。その結果、住民税やSNSなど他の要素と結びつき、事実関係が明らかになる可能性もあります。

ライブ配信の副業を会社にバレないようにするための対策3選

ライブ配信の副業において、会社にバレないようにするための対策を紹介します。

1. 住民税は普通徴収に切り替える

住民税による発覚リスクを下げるうえで、最も効果的な対策が住民税の徴収方法を「普通徴収」に切り替えることです。普通徴収とは、会社を通さずに、納付書を使って自分で住民税を支払う方法を指します。

会社員の場合、何もしなければ住民税は特別徴収(給与天引き)です。そのため、確定申告の際に「住民税の徴収方法」の欄で「普通徴収」を選択することで、副業分の住民税を自分で納付できるようになります。

これにより、会社が把握する住民税額は本業分のみとなり、住民税が不自然に高い状態を避けられます。

ただし、自治体によっては普通徴収への切り替えが必ずしも認められるとは限りません。副業分のみを普通徴収にできないか、お住まいの地域にて確認しておきましょう。

2. 個人情報は明かさないようにする

ライブ配信での身バレを防ぐには、個人情報の管理を徹底することが欠かせません。顔出し配信を避け、声のみの配信やVtuberアバター、イラスト配信などを活用することで、視覚的な特定リスクを下げることができます。

また、配信画面の背景にも注意が必要です。自宅の間取りがわかる映像、会社名が記載された書類、制服や社員証などが映り込むと、特定につながる可能性があります。ほかにも、位置情報の自動付与、連絡先の自動同期、友達自動追加機能などは、必ずオフにしておきましょう。

なお、SNSと配信アカウントの連携をするかはしっかりと吟味してください。本業で使っているアカウントや、知人・同僚とつながっているSNSとの安易な紐づけは、芋づる式に身元が判明する恐れがあります。

3. 正しく確定申告をする

ライブ配信の副業を続けるうえで、正しく確定申告をしましょう。

会社員であっても、副業による所得(売上から経費を差し引いた金額)が年間20万円を超える場合、所得税の確定申告が必要です。

配信収入には、投げ銭やギフト、イベント報酬などが含まれます。これらは雑所得または事業所得として扱われるのが一般的で、申告漏れがあると後から税務署から指摘を受ける可能性があります。

税務署を通じて会社に直接通知が行くことは基本的にありませんが、調査が入ることで間接的に発覚するリスクは否定できません。

ライブ配信の副業をしたい人からよくある質問

ライブ配信副業に関して寄せられることが多い質問について、回答しておきます。

副業禁止の会社でバレたらどうなりますか?

副業が禁止されている会社でライブ配信の副業が発覚した場合、就業規則や労働契約の内容によって異なります。

まず確認すべきなのは「副業が全面的に禁止されているのか」「事前申請や届け出が必要なだけなのか」という点です。

多くの会社では、いきなり解雇になるケースは少なく、口頭注意や始末書の提出、業務改善指導といった段階的な対応が取られることが一般的です。

ただし、無断で副業を行い、本業に支障が出ていた場合や、会社の信用を損なう行為があった場合には、減給や降格などの処分を受ける可能性もあります。

会社との関係悪化や評価低下は避けられないため、規則を違反してまでの副業の推奨はできません。

配信アプリからの収入は会社に報告されますか?

配信アプリの運営会社が、あなたの副業収入を勤務先の会社に直接報告することはありません。配信アプリと会社は無関係であり、収入情報が自動的に共有される仕組みはないためです。

ただし、配信アプリから支払われる報酬は、税務上は個人の所得として扱われます。確定申告を行うことで、その情報は税務署に提出され、住民税の計算に反映されます。この住民税の処理を通じて、間接的に会社が異変に気づくことがあるかもしれません。

つまり「アプリから会社にバレる」のではなく、「税金の仕組みを通じて結果的に気づかれる」ケースがほとんどです。正しく申告しつつ、住民税の徴収方法などを調整することで、リスクを下げることは可能です。

年間20万円以下の収入なら確定申告は必要ないですか?

会社員の場合、副業による所得が年間20万円以下であれば、所得税の確定申告は不要とされています。この基準はあくまで「所得税」に関するものであり、売上ではなく、必要経費を差し引いた後の金額で判断します。

ただし、このルールには重要な注意点があります。それは、住民税の申告は別途必要になるという点です。所得税の確定申告が不要であっても、副業収入がある場合は、自治体に対して住民税の申告を行う必要があります。

申告を怠ると、後から申告漏れを指摘される可能性があり、その過程で副業が発覚するリスクも高まります。「20万円以下だから何もしなくていい」と誤解せず、最低限の申告手続きは行いましょう。

まとめ

ライブ配信の副業は、投げ銭などで収入が増える一方、「会社にバレるのではないか」という不安がつきまといやすい副業でもあります。住民税の増加や業務パフォーマンスの低下、SNSでの身バレなど、複数の要因が重なることで発覚するケースは少なくありません。

そのため、バレるリスクを低減したい方は、自己判断で進めるのではなく、税理士などの専門家に相談することをおすすめします。

田中貴久公認会計士事務所は、クリエイター専門税理士として、500件以上の税務申告の支援をしてきました。話のわかる専門家をお探しの方は、お気軽にご相談ください。

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