noteの売上が伸びてくると確定申告が必要なのか、確定申告をするとして注意すべき点は何か不安になることもあるでしょう。

この記事では、いくら稼いだら確定申告が必要かを解説します。
また、note特有の手数料や、クリエイターが迷いやすい経費計上の基準。確定申告をする上での注意点についても解説します。

noteの収益で確定申告が必要なのは「いくらから」?

副業でnoteから収益を得ている場合、給与以外のnoteを含めたすべての年間所得が20万円を超える場合、所得税の確定申告が必要です。
所得とは得られた収益から経費を引いた残りの金額です。

もし、主婦や学生で会社勤めをしていない場合、パートやアルバイト先で年末調整を受けているかを確認しましょう。
年末調整を受けているのであれば税務上noteは副業扱いとなり、所得が20万円以下かどうかで確定申告の要否を判断します。

一方、年末調整を受けていない場合、給与所得やnoteからの所得を含めたすべての所得が、基礎控除額95万円以下であれば確定申告は不要です。
基礎控除とは、合計所得金額2,500万円以下の人であれば誰でも受けられる控除で、いくら控除を受けられるかはその人の合計所得金額によります。
基礎控除により所得が0円となれば申告は不要です。

年間の合計所得金額が132万円以下の人は95万円の基礎控除が受けられるため合計所得金額95万円以下の人は申告不要となります。

ただし、年末調整や所得税の確定申告をしない場合、住民税の確定申告をする必要があるため注意してください。

No.1199 基礎控除

note特有の「売上計上」と「手数料」の扱い

noteからお金を得た場合、どの時点で売上に計上するのかという問題があります。
また、note特有の手数料は経費に計上できるのかも知っておく必要があるでしょう。

noteの売上と手数料について解説します。

売上計上時期と使用する科目

売上の計上時期は、有料記事が売れるなど売上が確定した時点です。
売上代金が振り込まれた時点ではないので気をつけてください。

noteの売上について、当月21日〜翌月1日に振込申請をした場合、翌月末の振り込みになります。
年末12月の申請は翌年1月の振り込みになる場合があるため、確定申告をする上では12月の売上計上が漏れないように特に注意しましょう。

売上は振込額ではなく、手数料が引かれる前の総額で計上します。
たとえば売上10,000円で、手数料1,500円が引かれた8,500円が振り込まれた場合、売上は10,000円で計上する必要があります。
手数料1,500円は別途「支払手数料」として経費計上します。

noteにかかる手数料

noteにかかる手数料は3つあり、事務手数料、プラットフォーム利用料、振込手数料です。

事務手数料は売上金額に対して一定割合がかかるもので、購読者の決済手段によって割合が5%〜15%になります。
たとえば、PayPay決済だと7%です。

プラットフォーム手数料は、売上金額から事務手数料を引いた金額に一定の料率を乗じた額がかかります。
有料記事やチップ、メンバーシップは10%、定期購読マガジンは20%です。

振込手数料は売上金の支払い1回あたり270円が発生します。

これらの手数料はすべてnoteの所得を計算する上で経費として計上できます。
経費計上することで所得が減り最終的な税金が少なくなるため、確定申告の際に手数料を忘れずに計上しましょう。

クリエイターなら知っておきたい「経費」の境界線

note執筆に関連する費用をどこまで経費にできるか、その境界線について解説します。
前提として、経費にできるのはnote執筆から得た売上に直接関係する費用のみです。
将来もし税務調査が入った際に、調査官に売上との関係性を合理的に説明できるようにする必要があります。

たとえば、note執筆のための取材に要した交通費、執筆に使用した書籍や有料記事の購入費用は経費にできます。
また、note執筆のために新しくPCやタブレットを購入したのであれば、同様に経費計上可能です。

ただし、原則として単価10万円以上の物品は購入した年に全額を経費にはできず、「減価償却」を行い毎年決まった額ずつ経費計上する必要があります。
ただし、「少額減価償却資産の特例」を使えば30万円未満の物品は購入した年の経費にできます。

そのほか、自宅でnote執筆を行っている場合は、家賃や通信費の一部を経費計上できます。
この場合、家賃や通信費をプライベートでの使用とnote執筆での使用に分ける「家事按分」をして、note執筆での使用分だけを経費計上する必要があります。

家事按分は、たとえば家賃であればプライベートの空間と作業スペースの面積で按分、通信費は執筆の使用時間で按分など、客観的に説明できる基準で按分する必要があります。

noteクリエイターが注意すべき3つのポイント

noteクリエイターが確定申告をする上で注意する必要のある3つのポイントについて解説します。

源泉徴収されていない

noteの売上は、基本的には源泉徴収されないため、note売上にかかる所得税は確定申告のタイミングで全額を納付する必要があります。

源泉徴収とは、給与や報酬を支払う側があらかじめ税金を天引きし、国に納付する制度です。
これにより、確定申告で支払う税額の一部、あるいは全部があらかじめ納付されます。

noteでの売上はこの源泉徴収が行われていないため、noteの売上のうち納税資金を選り分けておいて、全額使ってしまわないように注意しましょう。

売上や経費の計上時期

売上や費用は、入金・支払があった年ではなく発生した年の確定申告に含める必要があります。

たとえば、作成した有料記事が2025年12月に購入され、2026年1月に入金された場合、2025年の確定申告で売上を計上する必要があります。
また、通信料を経費計上する場合に、2025年12月分の通信料が2026年1月に引き落とされた場合、2025年の確定申告で経費計上しなければなりません。

特に年末付近での売上や費用は入出金が翌年になりやすく、このズレにより計上が漏れやすいため注意しましょう。

領収書の保存

確定申告をするために作成した帳簿や、使用した領収書・請求書などは一定期間保存する必要があります。
保存期間は申告方法によって5年〜7年のため、7年間は保存しておくと安心です。
これらは税務調査の際に調査官の求めに応じて提出するものであるため、紛失しないことと、月や年がわかるようにクリアファイルなどで分別しておくとよいでしょう。

また、インターネットで購入した場合など、領収書や請求書がデータでしか入手できないものは、データのまま保存する必要があります。
取引日や取引先などで検索できるよう、ファイル名などを工夫して保存する必要があります。

note副業は会社にバレる?

副業を禁止している会社も多く、note副業が会社にバレないか心配するクリエイターも多いのではないでしょうか。
note副業は会社にバレるのか、その対策や注意点について解説します。

副業が会社にバレる場合

副業が会社にバレるよくあるパターンは、会社の同僚や上司に飲みの場などでうっかり言ってしまうことです。
気軽な雑談で気が緩んで喋ってしまうことがありますが、こうした事例から会社の人事などに伝わり、会社にバレてしまうケースがあります。
会社の関係者や取引先にも副業のことを喋らないようにするのがバレないようにする一番の対策です。

次に可能性があるのが、住民税の決定通知書が会社に届くことによりバレるパターンです。
住民税のうち「所得割」は前年の課税所得の10%です。
決定通知書の住民税額が副業の所得により増えており、前年の給与額と比べてズレていると、そこから給与以外の所得があるのではないかと疑われる可能性があります。

このように、住民税の通知書から副業がバレることがあり得ます。

対策と注意点

住民税の通知書から副業がバレることを防ぐためには、所得税の確定申告書の第二表「住民税に関する事項」で「自分で納付」に丸を入れましょう。
こうすることで住民税は給与からの天引きではなく、自分で納めることになり、住民税の通知書が自宅に届くようになります。

この場合、住民税の納付は給与からの天引きではなく、自分で納めなければならなくなるため注意が必要です。
自治体から住民税の納付書と納付期限が届くため、それに従い自分で納付を行います。

会社関係者や取引先に副業のことを話さないようにすることと、確定申告書第二表で住民税を自分で納付するように記載することで副業バレのリスクを抑えられます。

まとめ

確定申告には領収書・請求書の整理や金額の集計などで手間がかかるため、申告期限近くに一気にやろうとすると非常に大きな負担となります。
クリエイター活動に集中するために、早めの準備をすることを強くおすすめします。

noteの収益が急増して不安な方、クリエイター特有の経費判断に迷う方は、クリエイターに特化した税理士にお願いすると安心です。

田中貴久公認会計士は、クリエイターの確定申告に関して豊富な実績があります。確定申告に関するお悩みは、お気軽にご相談ください。

‐免責事項‐

本サイトの内容は一般的な税務情報の提供を目的としたものであり、特定の事案に対する助言を行うものではありません。具体的な税務判断については、必ず税理士等の専門家へご相談ください。